カズヤは朋美の夫に嫉妬していた。
朋美たち夫婦だけの歴史があるんだろう。
今日知り合ったばかりの自分には絶対に手の届かないもの。
こんなにも朋美の身体を開発した奴が許せない。
朋美を自分だけのものにしたい。
「ああっ」
朋美はカズヤとセックスしている自分が不思議だった。
これは夫に対する報復?いや違う。
何だろう。
自然とこうなってしまったと言うしかない。
自分をコントロールして女をオーガズムに導ける自信がある。
「朋美!朋美!」
「あっ、すごいっっ」
朋美も全身でそれに応え、悦んだ。
グチュ、グチュ……
部屋の中には淫靡な匂いが立ち込めている。
「うう…朋美…オレもうだめだ……」
「あぁ…私も…私もいきそう……」
朋美の中は温かかった。
「ううっ」
「あっ、ああーッ! 」
母の胎内のような、海の底のような……。
「で…出る……」
「中に……中に……ああっ、いくっ、いくっ!」
「うあああああ!」
ドクン、ドクン……
朋美の子宮に向かってに大量のエキスが放たれた。
「朋美……」
「すごい……私の中に熱いものがいっぱい……」
それから2人は初めて出会った橋の上でいっぱい話した。
「じゃ、あさっての正午、ここで待ってる。
どこかで一緒に暮らそう」
「ええ、絶対来るわ。
でも、こんな年上の私でいいの?」
「年なんて関係ないよ。
何ていうかさ、クサイ言葉だけど朋美とこうなる運命だった気がするんだ」
「カズヤ……」
「朋美こそ、旦那さん捨ててもいいの?」
「もう決めたの。
カズヤと生きていくって」
「そっか。
オレももうこれ必要ないな」
カズヤはポケットから携帯を取り出し、川に向かって投げた。
(真似しないでね:林檎)
こんな人生もありだよな。