今日子は男の後頭部に手を回し、ぐっと抱き寄せる。
男は柔肌に軽く歯を立てた。
(それ、いい、いいわ。
だから、私の中に入って、もっとよくして……)
股間のあたりに手を入れて、今日子は男のモノを探った。
ほどなく目当ての男根を手にし、今日子は軽くそれをしごく。
男が腕に込めた力を緩めたので、今日子は息を詰めて腰を下ろしていく。
(ああ、ビリビリする。
痺れて……ああ、そんなところまで……)
前よりも深い結合を得て、今日子は歓びに腰を打ち振った。
躯が次第に開放され、敏感になっていく。
そして、欲望に貪欲になる。
(ああ、もう……はぁ、はぁ……く、くるしい、もう、狂いそう……)
男の肩に手を掛け、激しく腰を律動すると、すぐにあの窒息感が今日子を襲う。
男が上体を後ろに倒し、その上に重なるように今日子の躯が前に倒れる。
逞しい男の筋肉が脈動し、下からしとどに濡れた女陰を突いてくる。
突かれながら今日子は、男の胸に当てた手を突っ張って、上体を起こした。
(いいの、自分でするから。
こうしたほうがいいの。
こうすると……ほら、クリトリスが擦れて、あ、ああ、いやああっ……恥ずかしいくらい、感じちゃう)
グイッと挿入し、抜くときに腰を回すようにし、最後にクイッと跳ね上げることによって、新たな快感が得られる。
そのことは経験で知っていた。
しかも、今日子のヴァギナは、そうすることでペニスを強烈に締め付けるらしいのだ。
(ああ、また太く、固くなったみたい。
でも、どうして、乱れないの?わ、わたしは、こんなに気持ちよくて、あ、また、くる……ああ、イク、イク、イッちゃう……)
激しい騎乗は、すぐ次の絶頂を呼び込んでしまう。
今日子の両腕はがっくりと折れ、ガスマスクの頭を両肩で挟み付ける格好で躯が硬直した。
男の膚に爪を立てると、拳を握り締める。
今日子は、交合相手の肉棒に屈服してひれ伏す奴隷のようだった。